前日の予約トラブルをなんとか乗り越えて、この日はカッパドキアの気球ツアーへ向かう朝だった。
空の上の静かなサンライズと、その後に待っていたカイロ空港からの強烈な客引きの落差が大きすぎて、かなり忘れにくい1日になった。
夜明け前の気球フライトへ
気球ツアーの朝は非常に早く、まだ薄暗い午前4時50分にホテル前までピックアップのバスが迎えに来てくれた。
前日の予約トラブルのせいで、自分たちが乗るのはギョレメの中心部からかなり離れた別の発着場からのフライトだ。発着場に着いてみると、そこには自分たちのツアーを含めて、たった3つの気球しか準備されてなかった。パンフレットで見るような「無数の気球が一斉に空を飛ぶ」光景の中を飛ぶわけじゃないことに少し落胆しかけたけど、気球がふわりと浮かび上がった瞬間、そんな思いは吹き飛んだ。
気球の上から見るサンライズは、やっぱり強い
徐々に高度を上げていく気球。眼下にはカッパドキア特有の奇岩群が、ジオラマのように広がる。そして地平線の向こうから太陽が顔を出した瞬間、荒涼とした大地が黄金色に染まった。上空はとても静かで、バーナーが火を吹く音だけが響く。気球の上から見るサンライズは、間違いなく一生の思い出になる美しさだった。
約1時間のフライトを終えて無事に着陸したあとは、パイロットたちと一緒にノンアルコールのシャンパンで乾杯。大満足のツアーになった。
余韻に浸る間もなく、カイロへ
ホテルに戻って朝食をとり、のんびりしたのも束の間。ここからは次の目的地、アフリカ大陸・エジプトへの大移動が始まる。
10時40分に予約してたシャトルバスに乗り込み、約1時間かけて「カイセリ空港(エルキレット空港)」へ。ここからまずは、イスタンブールのサビハ・ギョクチェン空港へ国内線で飛ぶ。イスタンブールで一度荷物を受け取って、今度は国際線でカイロ行きの便にチェックインする。
空港から、もうエジプトの空気が濃い
ここで早くもエジプトの洗礼を受けた。チェックインカウンターの列に並んでると、横入りしようとした乗客と他の乗客の間で、突如として大喧嘩が勃発。両者ともアラビア語で激しくまくし立てて、周囲はかなり殺伐とした空気になった。
なんとか無事にチェックインと出国審査を通過して、空港内でポパイ(ファストフード)を食べて腹ごしらえをしてから、カイロ行きの飛行機に乗り込んだ。
カイロ到着後、客引きの強さに一気に削られる
定刻通りにエジプトの玄関口、カイロ国際空港に到着。
まずは入国のために「アライバルビザ」を取得する必要がある。入国審査場の手前、入り口を入ってすぐ左手にある銀行の窓口で**25ドル(USD)**を払うと、ビザのシールをもらえる。
ビザをパスポートに貼り付けて入国審査の列に並んだ。けど、ここでもトラブル発生。審査官が何も言わずに自分たちのパスポートを持ったまま、どこかへ行ってしまったのだ。10分ほど待たされて、別のスタッフがパスポートを持って戻ってきて、「ノープロブレム」とだけ言われた。理由は全く分からなかったけど、とにかく入国できたので良しとする。
恐怖の客引きと物乞い
事前に手配してたホテルの送迎車に乗り込み、カイロ市内のホテルへ向かう。ホテルに着いて車を降りた瞬間、ものすごい数の客引きや物乞いが一斉に群がってきた。彼らは非常にしつこくて、断っても一生付きまとってくる。なかにはこちらの体をベタベタ触ってくる者もいて、その強引さは想像を絶するものだった。
「世界一うざい国」という不名誉な前評判は、決して大げさじゃなかったと、到着わずか数時間で思い知らされた。
なんとか客引きを振り切ってホテルにチェックイン。長旅と緊張で疲れ果てたメンバーは、部屋に入るなり泥のように眠りについた。
気球の余韻は本当に強かったのに、1日の終わりには、完全にエジプトの空気へ引き戻されてた。
